サッカーの試合ではコイントスで勝ったほうがエンドを決め、負けたほうが前半のキックオフの権利を得ます。競技場の向きによっては太陽に向かう方向には攻めにくいですし、太陽を背にすると逆に守るほうは難しくなります。もちろん、風向きも重要ですので、最初のコイントスが勝敗を決める鍵となる場合もあります。
ところが、もっと重要な事をコイントスで決めてしまった大学があるようです。
秋田大学医学部付属病院(秋田市)は12日、次期病院長に溝井和夫副病院長(56)を内定したと発表した。決選投票で決定できなかったため、最終的にコイントスによる抽選で決めたという。 同大によると、11日に開かれた会議で医学科の教授計35人が投票。3人の候補者はいずれも過半数を得られず、溝井氏ら上位2人の決選投票となった。ところが、3回にわたって同数となり、抽選で決定することを多数決で決めたという。 病院長の選考規定に選出方法は明記されていないという。溝井氏は同大学長による承認後、4月1日付で就任する。nikkeisports.comより
コイントス(coin toss)をするとき、審判が Choose heads-or-tails?と尋ねます。サッカーだとビジターチームに選ぶ権利があります。headsが表でtailsが裏なんですが、headsは肖像が彫ってあるからheadsだと聞いた事があります。アメリカ人の友人に「じゃ、なんで裏は数字が彫ってあるのにtailsなの?」と聞いた事があるのですが、「headsの反対だからtailsなんじゃない?」と訳の判らない答えでした。
?の見極めをつけるとか、?を理解するという時に make heads or tails of ?というidiomをつかう事がありますので、日本語の「白黒をつける」の白の反対だから黒というぐらいの意味かもしれません。
ところで、一見完全に公平に思えるコイントスですが、表と裏の出方に傾向があるのをご存知でしょうか。
In 1986, mathematician Joseph Keller, now an emeritus professor at Stanford, proved that one fair way to toss a coin is to throw it so that it spins perfectly around a horizontal axis through the coin's center.Science NewsよりSuch a perfect toss would require superhuman precision. Every other possible toss is biased, according to an analysis described on Feb. 14 in Seattle at the annual meeting of the American Association for the Advancement of Science.
The researchers' logic goes like this. At the opposite extreme from Keller's perfect toss is a completely biased toss, in which the coin stays flat while in the air. Since the coin never actually flips, it is guaranteed to land on the same face that it started out on.
Between the perfectly spinning toss and the flat toss lies a continuum of other possibilities, in which the coin spins around a tilted axis, precessing like an old-fashioned children's top. Each of these possibilities is biased, the team found. The bias is most pronounced when the flip is close to being a flat toss. For a wide range of possible spins, the coin never flips at all, the team proved.
現在はスタンフォード大学の名誉教授であるJoseph Keller博士が1986年に発表した論文によると、公平なコイントスを行なうためには、コインがパーフェクトにその水平軸を中心に回転するように投げなくてはならないそうです。このような「完全なトス」はスーパーマンでもなければ無理です。
2004年にシアトルで開催されたAmerican Association for the Advancement of Scienceの年次学会でこの問題についての研究が発表されました。その結果、空中にトスされたコインは空中で回転する事無く、フラットなまま落下する事が多い事が判りました。また、スピンを与えられた場合でもコインの水平軸ではなく、傾いた軸を中心に回転する場合がほとんどである事が明らかになりました。
以上の結果から、トスされたコインが表を向くか裏を向くかは完全に50%ずつの確率ではなく、トスされる前に向いていた方向で地面に落ちる確率のほうが高い事が判りました。
もし、コイントスで何かを決める時は投げる前にどちらを向いているかを、よーく見てからコールするとちょっと有利です。
新病院長の溝井和夫先生は表か裏かどちらを選ばれたのでしょうか?もしかすると、表(heads)を選んで病院長(head of a hospital)になったのかもしれませんね。

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