2007年05月07日

●ジェットコースターと飛行機はどちらが安全か?

 連休中のエキスポランドのジェットコースターの事故には驚きました。近所の遊園地にも同型のコースターがあり何度も乗った事があったからです。本当に痛ましい事故で、亡くなった方はもとより遺族の方のご心中を察するに余りあります。

 警察が原因を究明中との事ですが、どうも車軸は最初から折れていたのではないかという証言もあるようです。

  大阪府吹田市の遊園地「エキスポランド」でジェットコースターが脱輪し、乗客の女性1人が死亡、男女19人が重軽傷を負った事故で、事故が起きた立ち乗り式コースター「風神雷神II」(6両編成)に乗車、軽傷を負った京都市内の40歳代の男性会社員が産経新聞の取材に応じ「乗った瞬間に違和感があり、スタート直後から激しい揺れを感じた」などと事故の状況を詳しく証言した。
IZAより

 熊本の三井グリーンランド(平成19年7月21日より「グリーンランド」に名称変更だそうです)にも風神雷神(IIではありません)があります。エキスポランドの風神雷神IIは、この改良型です。グリーンランドの風神雷神は1990年に大阪府であった「国際花と緑の博覧会」の使用機を91年3月に移設しています。全長650メートル、高さ約30メートルで、座り乗りの「風神」と立ち乗りの「雷神」の2レーンがあり同時スタートします。それぞれ定員24人、最高時速75キロなんですが、最近では同園には他にもっと派手なジェットコースターが乱立気味であまり人気がないように思います。エキスポランドの事故を受けて現在のところ運行中止になっているようです。三井グリーンランドのHPに運行中止のお知らせが出ていました。

風神・雷神の運行に関するお知らせ

 当遊園地内にあるコースター「風神雷神」につきましては、大阪府のエキスポランドで起こった事故を受けて、事故原因が特定され安全が確認されるまでは、運行を中止させていただくことといたしました。
 なお、当遊園地の点検整備につきましては、昨年9月に定期検査(解体検査、磁粉探傷検査等)を実施し、ゴールデンウィーク前の安全点検、毎朝車軸の状態確認を行なっております。さらには、運行3万回ごとにメーカーで検査し部品を取り替える等、安全対策は万全にしておりましたが、改めて総点検を実施し、運行再開の日程を調整してまいります。

 平成19年5月6日
                  遊園地支配人

 今日の地元紙によると、風神雷神は1ヶ月かけて解体点検を行なう事になったそうです。

 マスコミはこのような事故が起こると、遊園地の安全点検の不備やメーカーの過失を追及するのに血道を上げてしまいがちなのですが、果たして予見できた事故なのか、それとも偶然が重なった事故なのかが気になります。もしも、事故がおこる確率を限りなく0にしようと思えばもっと頻繁に点検を行ない、予防的に主用部品の交換をするべきなのかもしれません。でも、コストを考えると決して現実的ではありません。1回乗るのに1万円の料金がかかるジェットコースターでは誰も乗らないからです。

 1969年からのジェットコースターの事故についてリストアップしたHPがあります。全てのジェットコースターの事故を網羅している訳ではないのかもしれませんが、死亡事故は数十年の間にそれほど多くはありません。しかも、多くがジェットコースターへの飛び込み自殺だったり、乗車後に心臓発作を起こしての死亡であり、ジェットコースター自体の機械的故障での死亡事故はそんなに多くはありません。個人的にちょっと気になるのは約38件の事故のうち、2件が「国際花と緑の博覧会」の「風神雷神」、つまり私が何回も乗っている三井グリーンランドに移設されたジェットコースターだという事なんですが。

 きちんと統計的に検討して、運行時間や運行回数あたりの死亡事故に会う確率を計算するとおそらく飛行機に乗る方がずっと危険という結果が出るのではないかと思います。ですから、故障が生じる頻度とそれを防止するコスト、事故が起こった場合の重大さの程度を冷静に考慮し、整備点検の指針を作成すべきだと思います。

 もっとも、仕事でしょっちゅう飛行機に乗る必要がある人はいても、仕事でジェットコースターにたびたび乗る人はめったにいませんので、リスクが高いと思えば「乗らない」というのも個人的なリスクコントロールかもしれません。


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