今日のインプラントは保存できない歯を抜いてそのままインプラントを埋入する抜歯即時埋入の術式をとりました。もともとの歯の方向がインプラントを植えたい方向とずれているのと、前後をインプラントと天然歯に挟まれた狭い間隔の中央に、しかも犬歯の置き換えなので長いインプラントを植えなくてはならないというポジションの難しいインプラントでした。予めCTから3次元画像を再構築して決定した埋入の余地は許容される誤差が1mm以下です。慎重に慎重に犬歯の抜歯に30分、ポジションを決めてインプラント窩を形成するのに30分。難しいのはここまでで、埋入は10分で終わってしまいました。即時埋入なので切開も縫合ありません。患者さんも楽ですが、私も楽です。
これを従来の抜歯待時インプラントでやろうとすると骨は吸収してしまってますし、どうしてもGBR(Guided Bone Re-generation)が必要になります。複雑な手技で時間もかかりますので、患者さんに与える侵襲も大きくなります。抜歯即時インプラントは、侵襲は少ないのですが、適応症や術式をきちんと把握していないと失敗する場合もあります。
ここ数年、様々な論文によって抜歯即時インプラントのガイドラインが定まってきましたので、今後はますます使われる機会が増えると思います。
もし、歯が持たないので即座に抜歯と診断された場合でも、インプラントをお考えでしたら抜歯即時インプラントの適応症かもしれません。あわてて抜いてもらわずに、一度、見せていただければと思います。